ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ツーオールド

いつもドライクリーニング屋に相棒のドレスシャツを出します。相棒が毎週土曜日に持って行き、私が毎週火曜日に取りに行くのです。カウンターにはいつも30代後半らしき韓国女性がいます。化粧は口紅だけで、日本髪がさぞ似合うだろうと思われる卵形の顔の麗人です。が、愛想はありません。最初会った時はニコリともしてくれませんでしたが、最近はちょっとニコッとしてくれます。

ある時、相棒がウィンドブレーカーを持っていったら「これ、かなり古いから、1日では出来ません。時間がかかります」とその女性が言ったそうです。相棒も私も10年以上のものでも平気で使っている服が多々あります。相棒は「たった6、7年しか経ってないのに古過ぎって言われちゃったよ」と笑っていました。

さて、私がいつものようにシャツを取りに行くとクリーム色のシャツ1枚だけクリーニングをしていなくて「ここが擦れて穴があいてます」と彼女が指差す襟の折れ目をみると3、4箇所に小穴があいてました。そして“Too old(古過ぎ)”と真面目な顔で付け加える彼女に私も「そうよねぇ」と笑いだしました。彼女にとって、擦り切れたボロシャツをクリーニングに出すのは無駄だということでしょう。愛想もなく正直に「古い」と言ってくれるので、私はこの女性が好きになってきています。