ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

Have a nice day!

先日、例の二人の脱獄囚のうち一人が見つかり撃たれて死亡。昨日、もう一人がカナダ国境まで2マイルのところで見つかり、撃たれて捕まり、病院で手当を受けているそうです。

人を殺すことを躊躇しない恐ろしい連中で、笑ってはいけないと思いながら、どうしても笑ってしまうことがありました。捕まった今なのでお話します。



二人が脱獄に成功した際、そこに残した彼らの落書きが揮(ふる)っていたのです。だいたい脱獄の話からして映画そのものなのに、この落書きを見た時、映画より作り話のようなので吹き出してしまいました。
黄色のスティッカーにスマイリーフェイス。その下に慣れた花書体で顔の輪郭に丸く沿ってHave a nice day! 普通なら「それじゃぁ(さよなら)」ぐらいなものですが、丁寧な中に「あばよ!」という雰囲気が多分に入ってます。スマイリーフェイスはただのスマイリーでなく、学識のない人に多いアジア人蔑視で、中国人日本人を馬鹿にした古臭い「ツリ目出っ歯」のイラストが人格のなさを露していて(でもユーモアがあって上手い絵だと思ってしまうのはイラストの好きな私がよくないんですけれど)可笑しさが増すのです。撃たれて死んだ方の脱獄囚はかなりの絵を描く才があり、脱獄に成功したので浮かれてこれを描いたらしいですが、本人が撃たれて死んだことを知ると哀れさからよけい可笑しくなってしまいます。

刑務所の癒着を一掃するため、もう一人の撃たれて手当てを受けている脱獄囚が回復したら、誰が陰で脱獄に協力したのか全部白状してもらい、州知事、看守長の癒着なども発覚したら刑務所の改革が起きて、いいかも知れません。無理かな...