ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

 修理屋さん(2) 奇跡の修理屋さん

私の時計2つの電池が同時に切れてしまったので、近くの時計の修理屋さんに行ってみました。すると「これは一本足の電池で、ここにはない」と言われました。「一本足の電池?」なるものがどんなものか知らず、たぶん別の修理屋さんならあるだろうと思い、たまたまチャイナタウンに行った時にある店に入って電池交換を頼んだら「ふ〜ん、こういうファンシーな電池は製造元に送って交換してもらうしかないよ」と言われました。

そんなもんかと思って相棒にそのことを話すと、買ったお店に持って行ってくれました。そしてそこで、この電池がエコーなんとかというものでソーラー電池であることが分かったのです。半年ほど使わずにいたら、太陽に当たらなかったため電池がなくなったようでした。1つは電光に当てると動き始めましたが、もう1つは電池が完全にダメになっていたようです。その時計屋さんでは「エコーでなく、ごく普通の電池を入れて使えるように時計の中を直すことができる」と言ってくれましたが、それはちょっと考えてしまいました。

相棒がインターネットで時計の修理屋さんを探し、奇跡的な修理屋さんを見つけてくれました。それはチャイナタウンにいる個人の修理屋さん、マイケル・チェンさんでした。この土曜日に行くと、お店でなく小さなスタンドがあるだけのところにチェンさんは笑顔で立っていました。「あぁ、光に当ててみたかい?」と訊くので、それは試してみたことを告げると「火曜日までに直します」とあっけなく言ってくれました。そして今日、月曜の朝、相棒のところにチェンさんから電話があり「直ったよ。動いてるよ」ということでした。米国のサービスで予定より早く直してくれるところなどありませんでしたので、とても嬉しくなりました。

そして暑い陽ざしの中、汗をかきかきチャイナタウンに出かけると、チェンさんの小さなスタンドには二人のお客さんが立って修理が済むのを待っているところでした。私が名前を言うと「ハイ、直ってるよ」とチェンさんは時計を手渡してくれて「何かあったらいつでも私のところに来なさい」と言ってくれました。その言い方がお仕着せでなく、ホントにそう思って言ってくれているように見えて、またまたとても嬉しくなりました。チェンさん、いつまでも修理の仕事を続けてください。