ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

スズメガの哀れ

今朝パティオで脳震盪起こしていたスズメガを見に行ったら、もう命あるモノには見えませんでした。きのう少し動いたのは最後の力を振り絞っていたのかも知れません。昨夜は冷えたのかも知れません。蛾の寿命は1~2カ月らしいですが、どのくらい生きたのでしょう。レモンやライラックの花の蜜を宙に舞いながら吸っていた姿は活き活きしていたのに今は魂の抜け殻。あとで埋葬してあげようと思って、そこを離れました。

昼頃、ブゥ~ンブーンというモーターの煩い音が聞こえてきました。時々、庭の掃除作業する人が来るのです。いつも煩いモーター付掃除機で植物のホコリをブォンと吹き飛ばすのです。作業員の1人が、普通はパティオなど掃除しないのになぜかパティオの窓近くまでやって来てスズメガのいる辺りで掃除機をブォンとやりました。アァッと思ったけど、まさかと思い直し、そしてあとで行ってみると、スズメガの姿はありませんでした。吹き飛ばしたのではなく吸い取ってしまったのかも知れません。

埋葬されようが掃除機で吸い取られようが、スズメガにとっては何の変わりもないかも知れません。私が勝手に感傷的になっているだけです。考えてみるに、私自身も魂が抜けたあとなら埋葬されようが掃除機で吸い取られようがどうでもいいと思うのです。抜け殻ってモノと同じですからね。