ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

Ann's Point Inn / 着いた日

今回のメイン州マウントデザートアイランド、アケディア国立公園の旅のハイライトは宿泊したB&B(ベッド アンド ブラックファスト) の宿 Ann’s Point Inn でした 。インキーパーは、オーナーのアランさんとジネットさんご夫妻。ビジネスにありがちな利益追求の感覚がまったく見られず、泊まり客に心から最高のもてなしをしようとしている態度がみられ、ゆったりと寛ぐことができました。

部屋は全部で4つ。家具は全部ソリッドウッド(一枚板?)。私たちの宿は一番小さな部屋でしたが、それでもゆったりと広く、縦に大きな区切り窓から裏庭のグリーンの芝生と木々が180度見渡せ、その先の海も少し見えます。ベッドのマットレスは硬過ぎず柔らか過ぎず、パーフェクトな感触でぐっすり眠れました。このマットレスの硬さはジネットさんがお客様のことを考えてしっかり選んだものだそうです。室内プール、サウナ、ジェット風呂もあり、自由に使えます。

アランさんは地元産のワインとチーズを5時から7時ごろまでダイニングルームでサービスしてくれます。この日は既に数日前から泊まってアランさんと仲良くなっていた中年のカップル二組が、まるで友達のように話をしていました。その中へ入っていくと、皆がイスを進めてくれて、宇宙は膨張しているかゴムのように膨張と縮小を繰り返しているか、だとか、地球と月の距離が少しずつ広がっているとか、話し始めました。ワタシャ分からないので、ただ微笑んで聞いていました。[写真はパノラミックにバスハーバーが見渡せるダイニングルーム。ガラス窓にきれいなサーモンピンクのゼラニウムが置かれて色彩を添えています。ここでワイン&チーズや朝食を楽しみます。]

相棒は物知りなので、誰かが話を始めるとそれについて「一般にはそう思われているけれど実はこうなんですよ」と歴史の裏話を始めます。カップルの一人の旦那様は「あんたは何とかいう有名な物知り博士かね?」などと冗談を言うほど、この日、相棒は舌の動きが止まらないように話していました。「ミエコは話しないね。恥ずかしがりやなのかね」「日本の津波の被害はその後どうかね」「何が得意なのかね?」「日本料理は作るのか?」などと矢継ぎ早の質問に遭い、相棒以外の人とはあまり話らしい話をしたことのない私はドギマギしてしまいました。

アランさんは地元のミード(Mead 蜂蜜ワイン)を出してくれました。「ミード、飲んだことありますか?」と訊かれて「フィンガーレイク産を飲んだことあります」と応えると「おお、そりゃちょうどいい。味を比べてください」とグラスについでくれました。ドライでクリスピーな(キリッとした)良い味でした。チーズの名前は忘れましたがパルメザンの一種で、それにビワのジャムをのせて、チビリチビリと食べながらワインを味わいます。

その後、急いでロブスターパウンドへ行って、3パウンダー(1.5キロ級)の巨大ロブスターにかぶりつきました。夜8時過ぎてしまったので蚊の大群に襲われながらの夕食となってしまいました。