ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

コーシャつれづれ

パスオーバー(過越祭)は明日の日没で終わります。過越しの8日間はパンやパスタなど小麦粉を使ったものや一部の穀類を食べないことになっています。パン粉を使った揚げ物なども避けます。

昔は食べるものに困りましたが、今はビーガンを止めペスコベジタリアンになった私たちで魚介類、卵、チーズは食べるようになり、自宅にいる時はまったく問題がありません。豆類は食べても良いのでヒヨコ豆で作ったファラフルやレンズ豆のスープ、豆腐料理や卵などと野菜を合わせて済ませています。

パスオーバーの間は相棒にお弁当を作ります。ファラフル、トマト、ハラセット(リンゴのワイン漬)、ゆで卵を詰めてあげます。朝いつもはシリアルを食べている相棒ですが、シリアルも小麦粉ですので、代わりにマッツボールスープやファラフル、卵などにしています。

可笑しいのは私は豚肉が食べられないことです。ユダヤ教徒でもないのに身体はコーシャなのです。ベーコンは焼いている時のニオイを嗅いだだけで気持悪くなります。でも、豚だけでなく、羊、山羊などの肉の焼いたニオイもダメ。ヤギの乳で作ったチーズもダメ。昔、韓国料理屋で牛肉の鍋やらスープやらの臭いに閉口してしまったこともあるので、何の肉でもその油のニオイがダメなようです。老いとともになぜかその反応が酷くなってきています。

ユダヤ人として生まれてきた人たちはコーシャを守らなくてもユダヤ人と認められるのですが、それ以外の人はコーシャを守ることでユダヤ教徒として認められます。私は祭日のみコーシャを守ります。普段は魚介類でコーシャと認められていない貝類や軟体動物を食べてしまいますので、ユダヤ教徒にはなれません。

11年前、ユダヤ教の結婚式を挙げたかったのですが、カップルは二人ともユダヤ教徒でなければオーソドックスな式は望めません。私はエビやカニを諦められませんでした(笑)ので、式は諦め、市庁手続きだけで済ませました。