ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ダラダラ人間

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あぁ日本は昨日雛祭りでしたね。

こちらは店頭にイースター祭のウサギやヒヨコが並ぶ時期になりました。

最近とみにレィジー(怠惰)になってきたこのババァの部屋の窓辺には去年のハロウィンの黒猫とオレンジ色の猫と毛糸のカボチャの入った籠が置きっぱなしになってます(笑)。季節ごとに飾り替えるということは節目を付けるということで、それをしないと人間はダラダラしてしまうのですね。

ダラダラ人間、それは私です。

たまたまスパイスティ

最近コップやカップを洗っている時によく割るようになりました。よく使うものに限って割ってしまいます。

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使い勝手のいい大きさのものを皆割ってしまったので、とうとうMOMAのマスターコレクションカップのミロを引っ張り出してきました。カップとしてはこの大きさが好きなのです。これは割りたくないですが、使っていたら割りそうな気がします。

今朝はコーヒーを飲む気になれず、ミロカップでミルクティを飲んでいました。一口二口、いまいち美味しくないので、シナモンでも入れようと思って棚から小瓶を取り、バサバサっとティにふりかけました。すると妙な香りが立つのです。アレっと思って小瓶を見たらシナモン色したチリペッパーでした(笑)。失敗、失敗、とティを捨てようとしたのですが、一口飲んだら悪くないのです。ちょっと変わったスパイスティになりました。

ティはオレンジピコでなく普通のブラックティで味も香りも「なんかなぁ」というシロモノでした。昔はティと言えばオレンジピコが主流だったのですが、最近のNY市、特にマンハッタンの店頭ではオレンジピコが奥に引っ込んだ感があります。若い人の好みの味ではないのでしょうかねぇ。

西向く侍

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今月は閏年だなぁとボーッと考えていたら故父から教わったことを思い出しました。

幼いころの私は父から何かを教わるということが殆どありませんでした。それでも父から教わったことを2,3思い出すことがあります。

その1つ。暦で大の月と小の月の覚え方について「小の月は『西向く侍』だ」と父が言ったことがあるのです。「え~ぇ?2,4,6,9は分かるけど、11 はなんで侍なの?」と私が訊くと「十と一で士と書いてサムライだよ」と教えてくれたのです。小学校低学年の私はそれを聞いて父は頭がいい人だと感心したものでした(笑)。しかしこの覚え方はとても便利で、私はそれからずっとそれ式で小の月を見分けているのだと気が付きました。

拳を作って第三関節の山(大の月)と谷(小の月)を数える方法もありますが、往復時に小指の関節(山)を2度数えるのがミソで、これを間違えたらおかしくなるし、最後の12月を数え終えてもまだ山と谷が残っているので中途半端な感じがします。

閏年と言えば相棒がいつも「大統領選挙の年と閏年は一緒」と言います。どちらも4年に一度で、選挙の始まった最初の年が閏年だったようです。

何にしろ一年のズレを是正するために昔の人はいろいろ苦労されたようでございますな。それでもまだズレは完全に消滅しないようです。

 

 

 

 

犬の眼差し

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先週、歯科医からの帰り道、向かい側から来るピットブルとロットワイラーのミックスみたいな犬を連れた女性とすれ違いました。すると犬は私の方を見て近くにきてペロペロと私の手を舐めたのです。嬉しくてたまりませんでしたが治療の帰りで少し元気がなかった私はニコニコ笑うだけで歩くのを止めることはしませんでした。犬はジッと私を見つめていました。その眼差しは親友を見つめるような、何か話しかけたくてたまらないといった様子で、私は後ろ髪を引かれる’思いがしました。オーナーの女性は犬が舐めたことで「ごめんなさい」と私に言うので「いえいえ、嬉しかったです」と返したのですが、立ち止まって撫でたりしなかったので犬好きとは思われなかったようです。【上のイラストは借り物。私の絵ではありません】

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そして昨日、スーパーへ行く道で、白い毛の長い大きな、サモイエドとゴールデンリトリバーのミックスみたいな犬とすれ違いました。するとまた同じような眼差しで犬が私をジッと見つめるのです。立ち止まって動かずに私と話したいように顔をまっすぐにして見つめてくるのです。犬は人の目を見つめない、見つめるのは敵意のある時だなどと言う人もいますが、そんなことはありませんね。友達みたいな優しさで見つめてくれるんですね。その犬のオーナーが「分かるわよ、一緒に遊びたいのね」と犬に言っていました。私はそばに寄って構ってあげなかったことを後悔しました。犬とだけ遊んでオーナーと話さないわけにはいかないから、やめたのです。その時は何となく人と話す気にならなかったのです。

昨日は何かザワザワと不安な気持になっていて家にいても何もする気にならず、買ってきた大きな容器のヨーグルトを全部食べてしまうほどでした。自分としては特に理由は思いつきません。夜遅くに帰宅した相棒に「何か嫌なことあった?」と訊いたら、その日はオフィスでとても嫌な気分でいたそうです。ソールメイトは気持がテレパシーで伝わるのでしょう。

犬を飼っていたら、あの優しい眼差しで気持を和らげてくれたかも知れないなぁ。

 

NYのプラスチックバッグ廃止

ニューヨーク州では 3月1日から薄手のプラスチックバッグ(日本ではポリ袋と呼ぶのかな?)廃止令が発効と聞いていたのですが、まだ2月なのに昨日スーパーにいったら既にプラスチックのレジ袋はなく、さらに「紙袋も要りますか?」とまるで袋など使わないような訊かれ方をされました。私はいつも車付きバッグをゴロゴロ引いていくのでそれに詰め込めばいいのですが、それでも入りきれない時は袋が必要です。

トレーダージョーズでは去年からプラスチック袋を止め、紙袋のみとなり、私はゴミ袋をどうしようかと困り始めていましたが、別のスーパーやドラッグストアではまだプラスチック袋をつかっていたので、それで何とかなりました。3月からは本格的に無料のプラスチック袋がなくなるので、散歩で犬のフンを始末する人も困るでしょう。

薄手のプラスチック袋はとても便利で、旅の準備にも必要でした。さて、これからいろいろと不便になりそうです。

歯科治療室のイスの上で

きょう午後、歯科治療3回目、最後の根幹治療に行ってきました。

歯茎の麻酔が効いてくるのを待つ間、治療イスに座ってボーッとしていると目の中の浮遊物が見えてきました。5年ほど前にPVD(後部硝子体剥離)を患った後の後遺症です。浮遊物は一生消えないそうです。

それから歯科治療室のBGMにビリージョエルが流れてきました。すると自分が生きてきた長い年月がフワァと脳に溢れるのを感じました。私が聴いていた頃のビリージョエルは若くてアフロヘアでギラギラしてました。それが今は老人太りで白髪の短髪。かく言う私も白髪染めの太っちょ老婆。

70歳か。70年は長いなぁ。私はお産婆さんに取り上げられました。オムツは「おしめ」と呼ぶ浴衣の再利用品。汚穢屋さんも桶かついで「オワイ!」と声上げて歩いてましたっけ。東京都大田区のハナシであります。古代文明みたいだなぁ。