ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

映画2本観ました

Rome, Open City(1945)
先々週の金曜日 Rome, Open Cityというイタリア映画(1945年作)を観ました。今頃上映するのには訳があるのだろうと思ったのですが、そう思ったことをすっかり忘れ、調べることもしませんでした。さて、今になって感想を書こうとして、内容をすっかり忘れていることに気が付きました。
それでも、ま、ちょっと思い出す努力をしてみたら、ローマで、秘密裏に連絡し合っている反ナチスのイタリア人グループのメンバーが次々にナチスに捕まって拷問にあい、口を割らないので殺される、というものだったという記憶がでてきました。反ナチスの話は似た様な内容がたくさんあるので、混乱してしまいます。特出した作品ではないように思いますが、1945年の作品というところがミソなのかも知れません。


42
先週の日曜日「42」を観ました。白人チームのメジャーリーグ、ドジャースに最初の黒人プレーヤーとして入団したジャッキーロビンソンの話。
最近のハリウッドはレフティストに侵されており「白人=悪、黒人=善」が前面に出る偏った作品が多くなっているので、これもそうだろうと思って観る気にならなかったのですが、相棒が映画の只券を貰ったので、他にこれといって観たい作品もなかったため、これを観ることにしました。
幸い、この作品は偏っておらず、ロビンソンの体験を通して当時の黒人差別をストレートに訴えています。私が生まれた頃でも、米国では白人と黒人の差別が色濃くあったことを改めて痛感させられます。レストランもバスもホテルも黒人は使えない、給油所のトイレに「白人のみ」と書かれていたら、黄色人種の私も入れない...我慢できない時は悔しさが倍増したことでしょう。そんな時代に、黒人としてたった一人初めて白人だけの野球チームに入ることには強い決断と勇気と忍耐が必要だったに違いありません。この作品は、差別という人間の悲しいサガを、ドロドロした暗さでなく、サラリと描いています。あまりサラリとしているので、浅い感じは否めませんが、私はサラリとした方が好みです。
以前は、差別を批判したり悔しがったりした私ですが、自分と違う人間を理解するということは、優しさよりまず知識が必要であると思うようになりました。この作品では、ロビンソンのプレーの素晴らしさと平行して、黒人差別について人は徐々に学んでいった、ということも伝えているように思いました