ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ハミングバードの事故

鳥が窓ガラスに当たって脳震盪を起こすことはよくあります。私がガラスのビルが多いNY市に住んでいた時も、小鳥が歩道にジッとしていたり、フラフラしながら歩いているのに出会うことがありました。ちょっと心配になって見守っていると暫くして元気に飛んで行くので安心したりしていました。

きのう、夕食の時に窓ガラスに衝突する音がして、その時は何ごともなかったので小鳥がぶつかったけど脳震盪までいかず軽くて済んだのだろうと思っていました。ところがそのあとまたぶつかる音がして、今度は強くぶつかったようで小鳥が落ちるのが見えました。慌てて出て見るとハミングバードがひっくり返っていました。ハミングバードが小さいのは当たり前ですが、それにしてもかなり小さいので今年生まれたばかりのようでした。それでガラスに慣れておらずにぶつかってしまったのかも知れません。

外でチップモンクがナッツを食べている様子をハッキリ見たい私はその窓のブラインドを上まですっかり上げてしまっていたので、そこが行き止まりだと分からなかったのだと思います。

そのハミングバードはピクピクしていて苦しそうだったので頭や背中を撫でてあげたのですが、あまり触らない方が良かったのかも知れません。ネクターを飲ませると喉を動かして自分から飲もうとするので、しばらくしたら元気になるだろうと思いました。

だんだん暗くなってきたので箱に入れて室内に持ってきました。いつまでたってもお腹のあたりで早い息をしていました。ネクターが飲みにくそうだったのでオレンジの一切れを差し出すとそれを少し吸っていましたが、首のあたりが苦しそうでした。『30分ごとにネクターを飲ませる』とウェブサイトにあったので、少し経ってまたオレンジを差し出すと、ハミングバードは今度は長々と30分以上もそれを吸い続けていました。この様子なら明日には元気になると思い、写真を撮っておきました。

もう夜中の12時だったので眠くなった私はオレンジをハミングバードが吸える位置に置いて寝ました。

今朝5時前に目を覚ましたのですが、その直前に嫌な夢が出てきました。小鳥の顔の部分が髑髏になっているのです。もう物凄く嫌な気持になりました。正夢なんか見ない私だからハミングバードは生きていると思いながら箱の中を見ると、もう動かない小鳥がいました。

脳震盪を起こしたのは私がブラインドを上げてしまったからだと思うと罪の意識が出て来て切ないです。この庭に来るハミングバードは去年の3羽から今年は5羽に増えていたのです。その5羽が元気に飛び回ってネクターを飲んでいるのを眺めるのが日課になっていました。その内の1羽がこんなことになってしまって...。