ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

Nebulae 星雲

Nebulae は Nebula (星雲) の複数形だそうです。

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星雲と聞くと皆さんが思い浮かべるのは最近の優れた天体望遠鏡やサテライトで捉えられたこのように幻想的なものだと思います。

 

 

 私たちがチリのアタカマ砂漠で見られると期待していた星雲はそこまでカラフルではないですが、かなりドラマチックな光の造形が見られると思っていました。

こんな感じ。

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残念なことに、なぜか砂漠の地に私たちが滞在する間に少し雨が降り、空が曇る日が2日ほど続きました。明日出発という日も曇りで、星雲を見るバスは出発したものの現地で雲が晴れず失望の内にツアーはキャンセルとなりました。

アタカマ砂漠のステキな宿で、毎夜眺めることが出来た星空はミルキーウェイの一端。最後の3日間は猫のリリィが一緒に居てくれて、それでとても満足した私たちです。

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Knives Out 観ました

Knives Out

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軽いコメディだろうと思い、週末の気休めに見てみました。

コメディタッチではありましたが軽くはなく展開が複雑で面白かったです。

途中で真実が分かるようになっているので事は解決したかと思われるのですが、複雑な人間関係が絡んで意外な方向に展開し興味深くなります。

ボンドの印象の濃い英国人ダニエル・クレイグが南部アクセントの米国人を演じるのですが、私にはこのキャスティングが不思議でした。役に合う俳優で私の頭に浮かんだのはテキサス生まれのトミーリージョーンズ。彼ならテキサス訛りは自然体です。少し歳がいってますが、役柄に影響はないと思いました。ま、クレイグさんも悪くはなかったですが、如何せん英国人ボンドということがチラチラして困りました。

 

昔の洗濯

旅行から戻って洗濯をするためランドリールームに行ったら、洗濯機も乾燥機も料金が1ドルも値上がりして2ドル50になってました。私は毎回洗濯物を白物と色物に分けて洗濯機と乾燥機を2機ずつ使います。だから私にとっては4ドルの値上がりと同じです。風呂の足ふきマットは別に洗いますが、2度洗えば新しい足ふきが買える料金になってしまいます。洗濯に10ドルもかかるとは嫌な時代になりました。

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昔の洗濯は、労力はかかってもお金のかかるものではありませんでした。私の幼い頃は大きなタライで固形のデカい亀の子石鹸を使って洗濯板でゴシゴシやっていました。亀の子石鹸は着色していなくて自然な薄茶色で亀甲模様が刻まれていました。私は小学校に上がる前でしたが洗濯板で洗うことをしていました。あの頃の下着や服は綿製品でしたので、その洗い方でよかったようです。

ただし乾いてからのアイロンがけは必須でした。アイロンもその頃は中が空洞でなく重たい金属で、その重さと熱でシワを伸ばすのでした。

それからしばらくして家庭用の洗濯機が出始めましたが絞り器はローラーに洗濯物を挟んで手で回すものでした。昭和の家庭の3種の神器(テレビ、冷蔵庫、洗濯機)が出始めた頃でした。

f:id:nykanjin:20200117231649j:plainランドリールームの値上がりから、昔を振り返えって思い出していたのですが、たらいと洗濯板の写真を探したら、生活博物館の展示資料になっていたので、私の生まれた頃と言うのはかなり昔なんだと今気付きました(笑)。亀の子石鹸の写真はもう見つかりませんでしたのでイラストにしてみました。こんなカッコつけないゴッツイ石鹸が今は無性に懐かしい。

ピンク系閃輝暗点

先週金曜日、イタリアンの店で夕食をしていたら食後に甘いカクテルをサービスしてくれました。小さな細いグラスで100ccぐらいのものでした。ポートワインとコーヒークリームのカクテルらしく、ヴァルパライソで飲んだヴァイナーというカクテルに似ていたため、つい1口2口飲んでみてしまいました。3分の1も飲まなかったと思いますが、すぐ頭痛がしてきました。

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そして頭痛は翌日まで続きました。この時はカラフルな「つ」の字型の閃輝暗点がギラギラと出てきました。とても大きなものでした。頭痛と一緒に閃輝暗点を見たのは初めてのような気がします。

いつもの色と少し違い、ピンク色とシルバーグレーのギラギラでした。ブルーも少しあったように思います。見た感じを絵にしてみましたが、鋭いギラギラがうまく表せませんでした。ま、こんな感じでもっと尖ってギラギラしていたと思って下さい。

エクセドリンを飲みましたが、頭痛は完全に治らず、一日切なかったです。カクテルは少しでもダメであること身に沁みました。

 

映画「1917」観ました

1917

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1917年4月6日、二人の若い伍長が同部隊の英陸軍大将から特命を受けます。大将はドイツ軍が後退していくのは罠であると見破っていました。敵陣の向こうにいる別の英軍部隊はそれを知らず1600人の兵士が罠に向かって夜明けに出陣することになっていました。その部隊の全滅を防ぐため二人の伍長は敵陣を潜って夜明け前の出陣に間に合うよう大将の手紙を持って知らせに向かいます。

あまりにも命懸けで無謀な使命を下士官の最下位の伍長に命じなければならない軍律の厳しさを思いました。下っ端の兵卒には無理な使命、しかし9割方死ぬと思われることに上官を使うわけにいかない、となると使命感の強い若い伍長が選ばれることになるわけです。

1600人の兵士の無駄死にを防ぐため若い伍長は必死に使命を果たそうとします。その使命感の強さに心動かされます。ハラハラしながら見てました。

この作品で別の戦争作品、たった一人で数十人の兵士を助けたヒーローを描いた Hacksaw Ridgedeを思い出しました。あれが実話だとは信じられませんでした。

この作品も、製作脚本監督を手掛けたメンデス氏が祖父から聴いた実話を元にした作品だそうです。

 

リンカーンセンター水浸し

今朝8時、まだ寝ぼけまなこの私たちの耳に「朝5時ごろ水道管が破裂してリンカーンセンター一帯が水浸し」というラジオのニュースが聞こえてきました。西59丁目から66丁目あたりまで支障が起きているとのことでした。

リンカーンセンターの前が川になっている写真がありました。

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通勤に地下鉄を使っている人は、今朝はとんでもないことになってしまったようです。

今までは水道管の破裂など災害のニュースは他人事のように聞いていた私ですが、とうとうこの辺も災難のニュースにされるようになりました。最近、引ったくりや強盗も起きていて良くないニュースに出てくる環境になってしまっています。

私たちのアパートは二次浄水(風呂とトイレ)が茶色くなって出てきましたが、飲み水の方は大丈夫でした。たまたま明日は私たちのアパートの水道管の掃除をする日で、一日中水が使えなくなる日なので、きょうはきれいな水が出て欲しいです。

 

2019年末チリの旅―帰りのサンチャゴ ⑭

川の北側のサンチャゴ:

行きに寄ったサンチャゴは川の南側でしたが、帰りは川の北側の少し洒落た地域にホテルをとりました。南側の貧相な地域と比べると綺麗なレストランが多く並んでいました。ヴァルパライソのホテルでは狭くて貧弱過ぎてシャワーを浴びる気にもなれなかった私は、この日大きな風呂場でやっと垢を落とすことができ、ゆったりとジェット風呂に浸かり、疲れをとることができました。相棒はホテルのプールを楽しみ、朝食はプールサイドに用意してもらいました。

La Chascona

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最初の日は、チリでは有名な詩人Pablo Nerudaとその妻の家がミュージアムになっているのでそこを見学しました。私は何の知識もない詩人です。この詩人、国の高官とコネがあったらしく裕福な生活をしていたことが窺えます。高低の差のある土地のあちこちに小部屋が孤立しており、リビング、ベッドルーム、バー、書斎、などがそれぞれ分かれてあり、いろいろな美術品のコレクションがありました。写真撮影は禁止されてましたので借物の写真を上に添付しました。壁の左側の絵はピカソでなく名前は忘れましたが別の画家でした。

 

サンチャゴの動物園:

翌日はホテルの近くの高台にある動物園を見学。高台の途中にある動物園までフニクラに乗って行きます。いろいろな動物が身近にみられましたが、殆どの動物はみんな暑さでグロッギーになっていて人の目をさけた所で寝ていました。キリン、マントヒヒ、チンプ、ライオンなど定番の動物の他に地元の動物であるラマ、ヴィクーニャ、グアナコなども見られました。コンドルもいましたが高嶺の岩陰にいてよく見えませんでした。

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最初に見たのは白いトラ。暑いためかデレている感じで動きもあまり機敏ではありませんでした。一匹では寂しいし、囚われの身は哀れです。

 

 

 

 

 次に大きなラクダが休んでいるのが見えました。三角形の大きなコブが二つ。コブは丸いのかと思っていたのですが、こんな風に三角に尖っているのですね。

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次にグアナコの柵を覗くと1匹のグアナコが私たちにツバを飛ばしてきました。そば来るな! 寄るな!ペッ!

ラクダの仲間は怒るとツバを飛ばしますが、まさか柵を覗いただけでツバを飛ばされるなんて思いませんでした。

 

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このつぶらな瞳のヴィクーニャは、最初下を向いていたのですが、相棒が口笛を吹き始めると顔を上げ、相棒の方をジッとみつめるようにしてました。まだ子供なのか、あどけない顔付です。

ヴィクーニャはグアナコと違って温和な感じがします。

 

 

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最初この鳥の柵に来た時、小さな雛がポツンと佇んでいて、それからヨチヨチと歩く姿が目に止まりました。小さくて儚くて吹けば消えてしまいそうでハラハラするような淡い雛鳥でした。そしてすぐその横の日陰にマリア様のように優しそうな母鳥がいました。シギの一種? 母鳥と天使のような雛の様子がホワッとした気持にさせてくれました。

鳥と言えば、私にとっていろいろ珍しい鳥を間近にみることができました。網で囲まれた大きな檻の中に入ることが出来、そこでは野生のカラフルな鳥たちが頭上を飛び交ったり、階下の水辺を歩いたりしていました。こんなに近くで見られるなんでスリルものです。

一番目立ったのは真っ赤なショウジョウトキ、サビ色のブロンズトキなどいろいろな種類のトキです。私はトキのシルエットがココペリを彷彿させるためか妙に好きです。

これはブロンズトキと呼ばれるらしいです。

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左下のカラフルなトキの名は分りません。右下はショウジョウトキ。

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鮮やかな赤のショウジョウトキ。実際の色はもっと鮮やかでした。

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これは山鳩かな。あまりにも女らしくエレガントな姿でした。

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木に止まっているクジャク。

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下の水辺を歩いていたこの鳥、非常に不思議な姿してます。どこかでみたことあるのだけれど...。

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そして檻の外をでると屋根もなく自由な雰囲気の一角にピングのフラミンゴがいました。

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爬虫類もいろいろいました。狭い区切られた檻の中に一匹ずつ。正面がガラス張りになっているのですが、陽の光が反射して写真に撮り難かったです。それでもカメラをガラスに押し付けて撮ってみました。イグアナの顔の部分は反射して何度写してもどうしても撮れませんでした。

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イグアナは可愛いですが、ヒラモンスターはちょっと怖いです。
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ミアキャットは思っていたより小さかったです。最初はウロチョロしていたけれど帰りに見たら3匹ともペタンと寝ていて可愛かったです。

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可笑しかったのはヤマアラシ。暑いので日陰で顔を隠してお尻出して団体で寝てました。日陰を作っている屋根の藁束とヤマアラシのトゲトゲの毛の束が同じように並んでいるのが滑稽でした。

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これはビックホーンかな?正式な名前はわかりませんが立派なツノや美しい体に見とれました。

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 イミュの赤ちゃんも可愛かったです。

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ほかにも美しい縞模様のゼブラとか仲良しカップルのラマとか手足の長さを見せびらかすテナガザルとか元気なペンギンとかを身近にみることができ、ここに来た子供たちが楽しんでいる様子が分ります。ただ「囚われの身」という言葉が私の頭にフッフと浮かぶのを蹴散らすのに困りました。

 

動物園を出てからまたフニクラに乗って高台の頂上までいきました。そこには教会が建っていて、さらに少し上がった高台にバージンメアリーの白い銅像が立っています。

高台からサンチアゴ全体が見渡せますが、同じような景色を最初にサンチアゴに着いた時、川の南側の高台のパークに上がって見たので、感動はすくなかったです。

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行きの上りは苦しかったけれど帰りの下りは楽。またフニクラで下まで降りました。

夕食は近くにあるとても美味しいペルー料理の店Selvadoで楽しみました。ここは前の日にランチでマチャス(マテ貝)とジュースを注文した時、とても美味しかったので、最後の夕食もここですることにしました。とても良かったです。

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セビチェの量が多くてお皿に分けるとさらに多く見えました。

タコのグリルも量が多くシェアして充分な量でした。ソースがとても美味しかったです。

愛想のいいウェイトレスさんが一所懸命スペイン語で話してくれましたが、ニコニコして話す彼女に分らないままつい頷いてしまった私でした。
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最後が食べ物で終わるところが私らしい。これでチリの旅の話はお終いです。