ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

週末に観た もう1本

Jiro Dreams of Sushi
ドキュメンタリー。寿司職人の小野二郎さんは85歳の現役。ミッシェランの役員に「いつ行っても全く同じ高いレベルの寿司で失望したことが一度もない」と言わせ、三ツ星評価を10年も保持し続ける凄い寿司屋さん。予約は一ヶ月前からでないと無理。メニューなんかない「おまかせ」のみで、寿司のみしか出さないので食べる時間は15分ほど。お勘定は3万円。

二郎さんの人生哲学、仕事への情熱を本人が語り、厨房と準備の様子を通して、息子も含めた弟子の職人さんたちなどが二郎さんを語ります。その完璧主義、寿司に対する真面目さと追求心を知ると、3万円という値段は妥当に思われてきます。

外国人用の寿司でなく、昔からのスタンダードな寿司が好きな私は大変興味を持って観ました。

[余談1] このマンハッタンにもお任せ約3万円のMasaという寿司屋がありますが、米国で完璧主義が通せるかい?と私は懐疑的です。もちろん、法外な値段なので行ったことありません。

ヒカリモノが苦手な私は「おまかせ」でなく「お好み」が好みです。「おまかせ」にしてヒカリモノを抜いてくれ、と言えばいいんでしょうが、「ヒカリモノが食べられないのに寿司が好きと言えるかい!」と言われそうなので黙っていたいのです。

好みはヒラメ、ヒラメの縁側、ヤリイカ、明太、鉄火巻、お新香巻などで安くて済みます(笑)。信頼できる店では中トロとイクラなども注文する時があります。食べないのは大トロ、ヒカリモノ、ハマチ、生鮭、海老など。昔、竹寿司で甘くて美味しい新鮮なウニを食べたことがありますが、その後、ウニは不味いものばかりに当たるので注文しないことにしてます。私の味覚が変わったのかも知れません。

[余談2] この映画を観ていた時、作品の三分の二ほどまで進んだ頃、観客席の後方で女性の悲鳴が聞こえました。なんだか叫び続けていましたが、ヒステリーの女性が文句を言っているのだろうと思って、気にせず映画を観続けました。終わってから立ち上がって後ろに歩いていくと、通路に人が倒れていました。スーツを着た男性でした。そばに真っ青になった女性が携帯で話し続けています。「彼は立ったと思ったら倒れてしまった」とか言っています。多分、救急車と電話連絡していたのでしょう。私たちも心配にはなりましたが、結局、野次馬になってしまうので、そこを去りました。外に出ると救急車が目の前にやってきていました。人が急に倒れることは時々あることなのでしょうが、映画館で人が倒れた場面にあったのは初めてです。