ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

飛ぶ鳥、跡を濁さず

昨年12月は師走も大晦日もありませんでした。私としては真面目過ぎるほど極限まで力を振り絞り「飛ぶ鳥跡を濁さす」という諺どおり、切羽詰まって時間ギリギリになっても「武士の意地じゃ」とばかり、部屋の清掃を完璧にやり遂げようと必死でした。

引越屋が荷物を持って行った後も、まだまだ訳分からんものがゴチャゴチャ散乱し、それを片付けてゴミ捨てに持って行くこと数百回。肩が痛くて拭き掃除が完璧に出来ず、棚の奥を、顔が歪むほど痛みに苦しみながら必死に拭きました。いろいろ価値あり使えるモノでもマイカーには詰めないので潔く捨て、最後の最後、木製床を磨きワックスをかけ、なんとか終了した次第。

私たちが出発した数日後、部屋の「最終チェック」をした買手とブローカーが「きれいに残してくれてありがとう」と言ってくれたそうです。っと言うことは、皆きれいにしていかないのかな? 私は、もちろん相手のことを考えてやったことではありますが、武士の末裔の端くれとして「飛ぶ鳥跡を濁さず」を実践しなければ後々負い目を感じると自身の保身を思ったこともあったからです。

今、新居...といっても中古家、に来て、先住民さんはザッと見かけは掃除してくれていましたが、キッチンの棚の裏にソースがこびりついていたり、電化製品も隅に汚れが溜まっていたり、引き出しにもゴミがあったりして、掃除のし直しをしています。なんせキッチンの棚だけでもドア数が20か所ほどあり、各ドアに棚が4つほどありますので、家全体ではその3倍の棚や引き出しがあると思うので、先住民さんも手に負えなかったのでしょう。

さて、私は喉が弱いためカーペットは避けたいのです。幸い、この家はリビングにのみカーペットが施されているだけです。しかし、そのカーペットに驚いた。ベージュのカーペットは一見きれいに見えたのですが、掃除機をかけたら物凄い量の煤ゴミが溜まるのです。着いた2日目から毎日2~3回掃除機をかけ、6日目の今日、やっと煤の溜まる量が少なくなりました。先住民さん、掃除機かけていたのかしらん、と思ってしまった。ま、1ヵ月ほど無人状態だったので、その間にホコリが溜まると言うこともあるでしょうけれど。やはりカーペットは一度プロに掃除洗濯してもらう必要がありそうです。

掃除はまだまだ続きそうです。荷物のトラックがやってくるのもまだまだのようなので、ゆっくり掃除していきます。