ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

砂糖漬けチェリーに夢中なハチ

きのう夕方になって雨が上がりましたのでビレッジまで出かけてみました。汗をかく日が続いていたので、雨上がりの涼しさは心地良かったです。

f:id:nykanjin:20200818023303j:plain

さて、相棒が注文したサングリアに真っ赤な砂糖漬けチェリーがのっていました。するとどこからかミツバチらしきハチがやってきてその赤いチェリーに止まろうとするのです。

何度もブンブンうるさいので、相棒はかじりかけのチェリーを空いた皿の上に置きました。するとハチはその欠けたチェリーにかじりつくようにして蜜を吸いはじめました。そのチェリーにはワインが染みているので、ハチは酔っぱらってしまうんじゃないかと思いました。案の定、ハチはしばらくするとフラフラあっちこち飛び回り、またやってきてチェリーにかじりつくようになりました。何度もそれを繰り返しているので、アル中になったかと冗談に思ったほど。

私の飲み物についていたオレンジの一切れをその皿に置いてみたのですが、ハチはオレンジには見向きもせず、ひたすら赤いチェリーに抱き着くような恰好をしていました。

相棒と二人で、赤い化学染料と人工甘味料のフルクトースに漬けられたチェリー、いわゆるジャンクフードに侵されてしまった哀れなハチを眺めていました。そして自分たちも人工的な食糧に侵されているという事実が脳裏をかすめていきました。

私の後ろのテーブルで若い女性のキャァッ!という声が聞えたのですが、前にいる相棒が「女の子がハチを怖がっている」と教えてくれました。ハチに甘いものをあげて様子を見れば面白いのですけど、虫は嫌ですよね。私も本音はそうです。

きょう相棒がブルックリンの養蜂家の蜂たちが周辺の野花でなく少し離れた所にあるシロップ工場の赤いシロップを吸うようになって困っているという記事を送ってきました。赤いシロップを吸ったハチのお腹は夜の明かりに透かすと赤く見えるのだとか。

自然食であるはずのハチミツが、化学染料赤No.40とフルクトースが原料になってしまったら売り物にならないと養蜂家は困惑しているのだそうです。