ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

二度目の 血管迷走神経性失神 (vasovagal syncope)

最初のVS

今年の夏、ラスベガス滞在中に相棒に起きた異常について6月20付で「血管迷走神経性失神」vasovagal syncope (VS)として書き込みました。宿の庭で強い日差しの中に立ち続けていた相棒が急に白眼をむいて倒れたのです。私は非常に焦り、緊急連絡の911にも電話出来ないほど慌てふためきパニック状態になりました。幸い通りかかった元救急隊員と元消防士の人たちとその奥様方に助けられました。慌てるだけで何も出来ない私の代わりに911やホテルの警備員に連絡して、相棒に付き添ってずっと話しかけたり、脈をとったり、水を持って来てくれたりしました。相棒は失神から目覚めると何事もなく後遺症もなく普通の状態に戻り救急処置は必要ないということになりました。あとで分かったのですが、VSが起こった場合は、横になって安静にし暫く休めば正常に戻るらしいのです。

VSを起こす原因は種々ありますが、年齢、ストレス、脱水状態、睡眠不足が大きく関与しているらしいです。当日、キャンセル続きの航空会社や葬儀訪問先との連絡やらで相棒は前夜ほどんど睡眠をとらず、翌朝も充分な水分も摂れずにチェックアウトし、日照りの中、立ち続けてスケジュール調整をしていました。ストレスマックスな状態です。私の注意不足で、事前に水を補給したり木陰で休むことをしなかったこと深く反省しています。

二度目のVS

さて、昨日の朝、遅い朝食を取り始めた時、相棒にまたVSが起こりました。食べ始めた途端、最初は顔が真っ赤になり目が血走ってきました。

自宅で朝食を食べ始めると何度かこのようにVSの予兆のような状態になることはありましたが、失神には至らず、すぐ正常に戻っていたのです。が、起こる頻度が多いので、一応、神経科にも診てもらいました。しかしその時はある処方箋薬の量を半分に減らしてからVS予兆状態が起こることが殆どなくなっていたため、診断は「特に問題ない」とされ処方も治療もなくていたのです。

ところが昨日の朝は、ラスベガスの時のように失神して酷い状態になったのです。私はまたぞろパニックに陥りました。相棒は目が裏返ったようになり、手が震えだし、嘔吐するような様子になり、赤かった顔から血の気が失せ青白くなって気を失いました。相棒は座っていたので倒れずに済みましたが、逝ってしまいそうな様子に私は相棒の名前を叫ぶだけでした。自分の携帯さえすぐ見つからず、相棒の携帯で911を押したのですが訳の分からない記号やサインが出て来て焦るばかりでした。私はスマートフォンとかいう携帯の操作が分からなくています。それでも何とか911の係の人と繋がり、私は頭がモアモアして電話番号を訊かれても答えられず、なんとか自宅の住所だけ伝えることが出来たという次第です。自分の番地も正確に言えたのかどうか、頭がボーッとして分からなくなっていました。でも救急隊はすぐ来てくれました。その時には相棒も正気に戻っていて救急隊員と落ち着いて話して今回は病院に行かずに済ませることにしました。私は病院に行って詳しく調査して貰いたかったのですが、来週に胃腸検査と循環器科の医者との予約があるので、その時に注意して検査をすることにしたようです。

家の外に大きな赤い消防車が止まり、7~8人の救急隊員が担架を持ってゾロゾロと家に入ったので近所の主婦のDさんが心配してきてくれました。Dさんは元看護婦だということで、今後何かあったら相談するようにと言ってくれました。とても有難かったです。たまたま前日にDさんがクリスマスギフトを持ってきてくれたのですが、まさかその翌日にこんなことになり、また来てもらうなどとは思いませんでした。

救急車を呼ぶことは大袈裟だったのかしらと反省したりしましたが、ここの救急隊員はとても優しくて、「問題がなくて良かったです。何かあったらまた何度でも連絡して下さい」と言ってくれたのが有難かったです。

暫くはパニックの後遺症で、私は頭がボーッとして自分が自分でない感じでした。今度のことだけでなく、何か起きた時、パニックに陥らず冷静に判断するように心身の訓練鍛錬をしなくてはいけないと思うばかりです。柔術でも始めたらいいのかな?