ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ミラクル トカゲ

私にとってミラクルと言えることが時々起こります。

昨日の午後、裏庭の柵のペンキ塗り替えの続きをしていた時にも起こりました。ちょと前書きが長くなりますが、あまり関係ないペンキ塗りの話から始めますのでそこを飛ばしてミラクルの始まりに行って下さって結構です。

<関係ないペンキ塗りの話>

柵はコの字型になっていて、左右両端の右側はやっと塗り替えが終わりました。前方は黒ペンキが塗ってあり特に塗り替える必要はないと私は思っています。実は右のお隣さんが柵のペンキ塗り替えを始めたので私たちも共有している右側の柵を同じ色のペンキで塗り替えることにしたわけです。元の色は多分緑色だったようですが風雨に晒されて明るいブルーになっていました。お隣さんはそれが気になっていたようで濁色系の濃い緑のペンキで塗り替えていました。向こう側半分だけの塗り替えだと中途半端ですから私たちの側も同じ色に塗り替えた方がいいと思いました。そしてたしかに濃い緑にすると夏の緑に溶け込んでとてもよい感じになります。

ただペンキ塗りは思っていたよりハードワークです。立って塗れるところはいいのですが、しゃがんで塗るところはかなりきついです。そのため日々小分けにして気の向いたときに塗っています。そうするとブラシのペンキが固まってしまうので油で洗わなければならないのですが、その臭いが強いので、庭の小動物やフィービーの子育ての邪魔にならないかと使うのを躊躇ってしまいます。それにペンキを含んでいるので洗ったあと下水に流すわけにもいかず、かなり手こずりながらやってます。

昨日は塗り始めた左側の柵の続きを夕方1時間ほどやってました。まだ3分の1ぐらいしか塗り終わっていません。手に薄いプラスチック手袋をして小鉢に分けた緑色のペンキを塗ってましたが、手袋が破けて指に少しペンキがついていました。そしてババァなのでちょっと油断して庭の岩の土手を伝った時にすっころんでしまい、膝頭を強くぶつけてしまいました。イテテテ…と尻もちついてしばらくは動けませんでした。

<ここから本題のミラクル>

幸いそのあと立ち上がることができ、ペンキ塗りを続けようとした時です。小さなトカゲがいるのに気が付きました。私は小さな可愛いモノを見ると声をかけてしまう癖があり「ハロー、元気かい?」と言ってみました。すると、なんと!トカゲの方から近づいてくるではありませんか!普通はスルッと素早く逃げていくのに、このトカゲはトコトコと私の目の前までやってきて私を見上げてじっとしているのです。エサもないし、私になでて欲しいのかと思って手袋を外し、指先で撫でようとしたけれど指に緑色のペンキがついていたので仕方なく指を曲げて第二関節で撫でてあげました。そうです、このトカゲちゃん、ちゃんと撫でさせてくれました。でもペンキの臭いがあったのか、そのあと行ってしまいました。でもササッと行くのではなくゆっくりした感じで離れて行きました。野生のトカゲがこんな人懐こくするでしょか!? しませんよね。

そういえば、去年、相棒がジャクジーに入っていた時トカゲが飛び込んできて溺れそうになったことがあります。あわてて相棒が助け、トカゲにマッサージをするとなんとか回復したのです。私たちはホッとしました。もしかしたらそのトカゲが私のことを覚えていたのかなぁと思いました。あんな小さな頭でそんなこと憶えているのかしらん。爬虫類といえどもソウルがあるのかも知れません。またあのトカゲに会えればいいなと思ってます。私にとってこの経験は大変なミラクルなのでございます。